無念

またひとつ、小さな命が消えてしまった。
ゆるせないのは、自分がその場で一緒に戦えなかったこと。
そして、上からの力に屈して守ってあげられなかったこと。
さっきお別れをしてきたが、精一杯生きた跡が身体中に見えて痛々しかった。
動物を扱っている以上、何度も直面しなければならないことだけど、
これだけはどうしてもどうしても、慣れることがない。
もちろん看取った人たちの辛さには及ばないけれど。
やりたくないことを強制されて、目を背けて耳をふさいで、それでも
毎日毎日向き合ってきた人たちに、どうしてこんな仕打ちがあるのだろう?
関わってきた分だけ悲しみも深いのに、なんで分からないんだろう?
だからといって、何も変えられない自分が悔しい。